曇りガラスの向こう側へ

正統派のフリーランス心理カウンセラーです

ラポールをつなぐ作業に やり甲斐を感じます

こちらは住み家の中の小さなカウンセリングルームですが、色々なクライエントさんたちにお会いします。基本的に宣伝広告などの営業はしないので、口コミか紹介、またはFacebookかブログ閲覧などで問い合わせくださる人が多いです。ありがたいことです。

わたしの携えているケアの方法は、5-6種の心理学ケアのスキルからクライエントさんに合ったスキルを選択し提供する、オーダメイド的なケア法であることは既にお伝えしました。

一つの方法の枠にとらわれずにそれぞれのケア法の利点を活かし、場面場面に応じたスキルを幾つか組み合わせて提供するので、心理分析だけといった一つの方法だけで進むよりも断然回復への道のりが近く、できるだけ早い速度でケアが終えられるように努めています。


そんなカウンセリングへのクライエントさんとの出会いの過程や、繋がりの深さもさまざまで実に多様です。

一回でスッキリされてお帰りになる方、数回通っていただく方、あるいはガイダンスに沿って長期にメソッドを組んで、腰を据えてご自分と向き合ってやっていただく方法など、選択肢は様々で、おいでになった時点で話し合って決めます。

カウンセラーとクライエントが出会うこと、それは人と人とが出会う意味では同じことではありますが、何よりも心の今の状態を互いに伝え合うという点では大きな意味があります。

その大切な出会いで重視されるのは、「ラポール」です。どのような状態のあなたでも私は受け入れる準備がありますよという「ラポール」がつながってこそ、そこから始まる新しい展開があるからです。


ルームにおみえの人の印象は、確かに疲れていたり、塞ぎ込んでいたりと、誰でも独特の印象があり、それがカウンセラーと心の内面に向き合う作業に到るまでには、シンプルな入り方では始まらないこともあります。

カウンセラーは待ちます。

カウンセラーとしての自分の思いは順不同で構わないのです。

ある意味、初対面の玄関先で急に感極まって泣き始められたとしても。

反面、まるで敵地に挑むかのような出で立ちで玄関に立たれる方もおられますよ。

ここに来たくて来たわけじゃない、家族に無理やり引っ張ってこられたんだ、と、ご自身は本当はお見えになるのが嫌で嫌で、何を言われるのだろうという警戒心がピークのまま入室する人もいます。

両腕を組み顔は硬直してなかなか発言なさらず、同行の家族の強い願いとダメ出しで引っ張られるようにして来たのが一目でわかる人など。

そんな場合でも、こちらは確認をします。

「どういたしましょうか?」と。

カップルカウンセリングや家族カウンセリングの場合は必ず意思確認します。

まぁ、同意して見えたのですからそこはイエスとおっしゃってカウンセリングが始まりますが。

話を聞いてもらいたい片方、何を注意されるんだろうとビクビクする片方。とはいえカップルカウンセリングや家族カウンセリング時は、カウンセラーの客観的な着目点で話すのです。

決して一方の言い分だけで関係性を想定したりはしません。ただ、この時点ではまだカウンセラーとクライエントとは出会えていないにも等しい状態といえます。

どのように個別のカウンセリングで相手のことを悪く言おうとも良く言おうとも、互いのエゴグラムを照らし会えば、片方の言い分の整合性が信頼できるものかどうかがわかるのです。

カウンセラーはその点を強調して建設的に対話を進めていきます。

そのようにして、クライエントさんたちとラポールをつなぐ接点を見つけていきます。


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ここからはある時のカップルカウンセリングの状況です。一度奥様だけで来場なさり、その方は数日してご主人をお連れになりました。

奥様のエゴグラムは前回観ていたので、ご主人様のエゴグラムを観て、そして相関関係をみます。

奥様よりも遙かに高いNPの自我。

協調性が高く辛抱強いACの自我は、暴走気味な奥さまの行動を強く否定できず、関係性にマイナスが生じているので、ご主人がCPを高めていけば、元々高いAの自我が奥さまの独走に歯止めをかけることが出来ますよ。共に楽しむFCの自我で一緒に愛を高めていきましょう。

と説明をしていくと、咎められるために来させられたのかと硬直していたご主人は、少し意外な表情に変わっていかれました。


さてさてカウンセリングが始まって40分後、ご主人はそれまでずっと玄関でも脱ぐことのなかったコートを脱ぎ、そして上衣を脱がれました。微かににっこりなさいました。

ここで初めてカウンセラーとクライエントが出会ったといえるでしょう。カウンセラーもクライエントも、「つながれた!」と感じる瞬間です。

よいタイミングでお茶とお菓子をお出しして、しばし歓談。ご主人はすっかり緩んでいかれました。

「重い鎧が今取れましたね。」と言いましたら、「私、ちょっと構え過ぎましたね。」とお帰りになるまでずっと笑って過ごされました。

カウンセラーの目線は、必ずしも相談者(この場合は最初にお一人で見えた奥さまのこと)とは一致しません。何よりも客観的に冷静に観察することが中心で、そしてそれらの互いの齟齬を明らかにして、パズルのピースを埋め合わせていく手伝いをするのが、本来の仕事です。

そうやって互いの認知の歪みを修正して、方向性を一致させていくと、奥さまはご主人の事をてっきりわたしが注意喚起してくれると思っていたことが、自分の思いとは違う(つまりご主人を誤解していた)、別の方向に形成されてていったことにまず驚かれました。

そしておっしゃったのです。

「正しいと思い込んでいた自分の言動を違う目で客観的に見てもらったことは初めてでした。まさか私が修正すべきことがあるとは。でも、とても自然に夫の言い分を理解することが出来ました。」と。

素直にお互いを認め合うご夫婦の姿。

とても美しいお二人のやりとりを拝見して、新たな門出でのお二人との出会いになりました。



晩婚のお二人でしたが、この後お子さまがお腹に宿り、今は念願の親子水入らずの生活を楽しんでおられるご様子です。


ご自分たちでどうにもならないと思ったときには、ぜひカウンセラーの存在があることを思い出して、そしてカウンセラーと出会ってくださいませ。



それではまた



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